移植の様子

千川上水緑道にある樹木の移植作業が、2010年1月から2月にかけて行われています。
現場となっているのは、立野橋と伊勢橋の間の千川上水緑道のおよそ430mの区間です。
そこに設置された東京都第四建設事務所作成の「お知らせ」の看板によると、移植予定の樹木は全部で28本、その中で一番多いのがカエデの13本、2番目に多いのがケヤキの7本、次がマテバシイの3本となっています。ミズキ、トチノキ、サイカチ、エノキ、サカキはそれぞれ1本ずつとなっています。
伊勢橋に面する三角形に近い土地の形をした空地部分は、かつては大きなアカメガシワが自生していましたが取り払われ、移植樹木の仮植地として利用がなされつつあります。
千川通りの道路部分として拡幅される事業予定地は、緑のフェンスで囲われていますが、そこには移植する樹木が横に寝かされています。その様子は下の写真(スライドショー)でもご覧いただくことができます。

移植前の横たえられた樹木は、根の部分も幹の部分も、縄状あるいは布状のもので包まれ、枝や葉をきれいに切り込まれた状態となっています。
これらは、おそらく移植に際して樹木を傷つけないためであるとか、作業を効率的に行うためとかの目的で、それぞれ意味があって行っていることなのでしょう。
移植後の樹木は、支柱が添えられているものもあります。植えられたばかりの樹木の幹の周りの土は、埋め戻されたばかりで他の部分の土の色とは明らかに違っています。
樹木はもちろん、それらを植えなおす地面の様子も、土を掘り返してあったり、整えられつつあったりと、日々少しずつではありますが、その様子を変えつつあります。

最後に、立野橋に近い場所にある桜について書きたいと思います。
もう3年か4年くらい前になるでしょう、わりと大きな桜の木がありましたが、道路予定地に生えていたために伐り倒されました。かろうじて切り株だけは残りましたが、そのすぐ横に緑のフェンスが道路予定地を囲んで設けられました。
いつのころからかは定かではありませんが、その桜の切り株から分かれて生えてきたように、桜の枝が伸び、すぐ横の緑のフェンスの網の目をぬって、道路予定地側へ突き出してきています。この桜にはここの道路拡幅事業で行われてきた作業の跡があり、時間の流れが刻み込まれ、この場所を象徴しているような気がします。
下の地図に桜の木も移植の様子と一緒に、載せてあります。よかったらどこにあるのか探してみてください。

より大きな地図で 千川上水緑道の移植 2010年1月~ を表示